【リ-ダ-体験記】コロナの理由で出張指示を断わる部下

上司と部下の良いコミュニケーションリーダー体験記

上司:

明日出張に言ってくれるかな?

部下:

いきたくありません。
現地の人に任せているので、私がいく必要はないと思います。

上司:

現地で現物を確認してきてほしいだ。

部下:

今コロナ中なので、感染するリスクが高まります。
やめた方がいいと思います。

上司:

車で行くので大丈夫じゃないか?

部下:

一緒に生活している祖母にうつしたくないんです。
ここにいれば接する人はいつもと変わらないが、出張に行けば接する人が増えるからです。

この後に上司から私に相談があったのです。
以下が上司の主張でした。

 

現地で接する人は、基本的に田舎なので、リスクの低い人が多いです。
リスクは本社にいる場合と比べてさがるはずなのに、まったく間違った理解で自己主張をしていることになります。

例えば本社にいて1時間会議する。
本社は電車通勤の人が多数おり、感染するリスクはあります。
そのリスクの大きさと、リスクの低い現地のひとと1時間会議するとすると、どちらがリスクがたかいですか?答えは現地で私と1時間会議するほうが数倍高いです。

そのような間違った、あるいは正しくない主張をして、本来自分がやらないといけない仕事を他人にやらせるのが、正しい仕事のはずがない
他のメンバーの中には、病気のお母さんを抱えながら、逆に現地の人に感染させるのではないかと、マスク、手洗い、消毒、黙食はもとより宿泊しても外食はしないなど気を使っている。
Aさんの間違った自己主張と比較するとなにか感じることはないか。

何が正しくて、何が間違っているか?会社という組織は、利益につながることは一様正しいとするが、利益を出すために組織化していると考えれば、その利益を出すのは組織のそれぞれの機能がその役割をいかにはたすかによることになる。

全ての従業員が、なにが正しいかについて自分の基準をもつことは会社としてもリスペクトします。
しかし時には、その基準が会社として正しい方向(利益↑⇒機能の役割↑)でない場合がありうる。その場合は個々の従業員とすり合わせを行うが、最終的に調整ができない場合は、その従業員の役割を制限せざるを得なくなる。
その意味で、自分の基準の作り方を間違うと、将来のキャリア構築に影響がでる(そんな人を多く見てきた)。
現地に行くとコロナへの感染リスクが高くなるから行かないという、間違った理解による行動基準を今後も主張されるのであれば、会社としては今の役割を制限せざるを得なくなる。
間違っていることが分かった今、自分の行動を変えるべきではないか。

感染リスクが低いことに納得したのか、部下は行くことを決めました。
筆者はこれを言われて、結局どうすればいいのか困惑しました。
緊急事態宣言が発令しているには、事実です。

そんな中に、自己主張をして行くことを決める上司はどうなのか。

それこそ世の中からすれば、逆行する動きではないか。

その後は、上司からは議論をしただけですと言われた。
みんないろいろな家庭の事情を抱えながら、会社に来ています。

本人の気持ちに何か引っかかった部分があると、仕事にも影響を及ぼしてしまいます。
何を抱えているかをキッチリケアしていくのが、上司の役割だと改めて思いました。

上司からの押し付けではなく、本人が納得して仕事をしないと成果もでません。
そのためには、上司が持っている情報を与えることも必要ですし、部下の価値観に沿った指示の出し方などの工夫が必要です。

このコロナの中で、移動に制限がかかっている状態だからこそ、より部下とのコミュニケーションが
必要になると思っています。

 

リーダー体験記
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わっち

中間管理職として10年間、部下育成に取り組んできたサラリーマンです。
悩みながらも、実践して効果があったものをご紹介させて頂きます。
一人でも多くの管理職の悩みを解決できれることを願っています。

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