ある部下がいつも他人の悪口を言っているのを何とか直したい。
その部下は、筆者の部下で若い人たちのリーダー的存在。
それを言い続ければ、必ず自分に返ってくる。
その悪口を周りの人も聞いていますので、チーム内の雰囲気も悪くなってきます。
去年の新人までも、一年経つと一緒にグチを言うようになっていた。
この部下を変えないとチーム力は下がる一方。
そこで改革に乗り出します。
筆者のチームでは、月一回のONE ON ONEをやっているので、そこの場で話をすることにします。
以下は筆者が部下に伝えたことです。
筆者:最近ちょっと気になるんだけど、雰囲気が悪くない?
チームの雰囲気をもっと良くするにはどうしたらいいかなと考えているんだけど、どう思う?
部下:うーん、確かに悪いですよね。でもそれは上の人たちのせいですよ。
筆者:上の人たちもあるけど、まずは自分たちができることをやってみない?
自分たちが変わらないとチームメンバーの新人たちもかわいそうだよなー。
部下:いいですよ。
筆者:ありがとな。雰囲気を変えるには何をしたらいいと思う?
部下:朝のあいさつとか、朝礼のやり方をかえるとかはどうでしょう。
筆者:それもあるよね。特にAさんに伝えといてくれない?朝のあいさつをもっと元気よくしてねって。あと最近気になっているのが、自分も悪いんだけど、上の人の悪口を言っているのをなんとかしたいんだけど、どうかな?
部下:まあ~みんなグチを言ってますけどね。
筆者:そうなんだけど、それを何とかしたいんよ。俺らが言っているから、みんなも言うようになるんだと思うんだよね。
部下:わかりますけど言いたくもなりますよ。
筆者:まあ、一緒にやっていこう。
しばらくしてもなかなか直る気配がないので、こんなメールを送らせてもらいました。
以下メール本文:
一方的に感じる部分があったらすいません。
コミュニケーションの問題ですが、
「相手を歪んだように見ると、相手も歪んだように見てくる。
相手の反応が、自分のコミュニケーションの成果なんだと気づく。
グチを言うと自分自信もその言葉を聞いているので、自己暗示になってさらに相手を歪んだように見るようになる。
また自己欺瞞になって、ムリに自分を正当化しようとしまうことに繋がっていくので、さらに関係性が悪化していく。
自分も偉そうに言っていますが、訓練している今でも感情が抑えきれず、言ってしまうことが多々あります。
過去にも部下を傷つけてしまったこともありました。
他人を傷付けてしまったと気づいた時に自分も傷つきました。
「なんであんなことを言ってしまったのか」と。
本当に言葉は軽く発することができる一面、相手の心にずっと居座り続けることにもなりかねない、
恐ろしいコミュニケーションツールでもあります。
そのこと自体に本人は全く気づけていないので、また同じことを繰り返してしまう。
この自分のプログラムを書き換えない限りは、ずっと死ぬまでそのプログラムは作動し続ける。
これ本当に怖いですよね。」
これを見た部下からは、自分も考えてみますと言ってくれました。
ちょっと安心しました。
どうしても人間は感情の生き物なので、正しいと思っていることでも先に感情が優先されてしまい、本来の取るべき行動とはまったく違うことをやってしまいます。
そこがむずかしいのですが、感情をコントロールする方法はいくつかありますので、また紹介したいと思います。
コメント